盛岡のCafeJazz 開運橋のジョニー 照井顕(てるい けん)

Cafe Jazz 開運橋のジョニー
〒020-0026
盛岡市開運橋通5-9-4F
(開運橋際・MKビル)
TEL/FAX:019-656-8220
OPEN:(火・水)11:00~23:00

地図をクリックすると拡大します
幸遊記NO.561 「菊池花のSPレコード鑑賞会」2021.10.18.盛岡タイムス
 本紙・盛岡タイムス7月5日2021付の本欄「SPレコード極上再生」の続編的幸遊記。10月5日「SPレコードを持って行ったら、店で掛けて頂けるでしょうか」という、女性からの電話だった。
 コロナまん延防止の為9月の飲食店時短営業要請を受けたことから、その時間を使って、大昔のSPレコードを再生する手廻しのゼンマイバネ蓄音器の改造に取り組み、電動式、いわゆる電蓄に造り替えて正確な回転数でのSP音再生。蓄音の鉄針、クリスタルカートリッジのサファイア針、MMカートリッジに人工ダイヤ針、MCカートリッジに天然ダイヤ針、4種、4本のアームを3台のプレーヤーに取り付け、それぞれの時代音を楽しめるSP鑑賞装置が出来上がったところへのSP持ち込みのお客様だったので、僕は大喜び。
 曲は「雨に歩けば」(ジョニー・レイ)。「マンボ・イタリアーノ」(ローズマリー・クルーニー)。そして3枚目が「セントルイス・ブルース」(ジーン・クルーパ)であった。しかもこの3枚目がグランツレコード。グランツと言えば、あの穐吉敏子さんをレコードでアメリカに紹介したノーマングランツ氏のレーベルである。ワーオッ!。ジャケット袋にはチャーリーパーカーを始め、1953年に穐吉さんを日本で発見しグランツに穐吉のレコーディングを薦めたオスカーピーターソン、穐吉をサポートし一緒に録音したレイブラウン等々、1940~50年代当時のジャズジャイアント26名の顔写真入り。貴重な資料的価値観にあふれており、聴き終えたら「置いていきます!」とプレゼントされビックリ。じゃあサインを!と言ったら「菊池花」と書き「母の名です」と、ニッコリして帰って行きました。
 日本よい国いい気質。そう思ったら急に国歌が頭に浮かび、それこそ聴きたくなって取り出したのは「國歌・雅樂―君が代「(宮内省樂部謹奏)。日本レコード文化史本によれば、昭和8年12月8日、宮内省樂師30名で吹き込みしたビクター盤。「幽玄なる日本古式の声調によって国民精神をより深く感得させるのがねらいだ」(東京日々)。そしてもう1枚は東京音楽学校(現・東京芸大)の生徒270人で学校創立50周年。国歌制定50年の昭和4年12月18日に吹き込んだコロンビア盤。この年この月はジャズピアニスト・穐吉さんの誕生年月であり、また天皇を現神として敬い国民が日本の国に誇りを抱いていた時代だった様です。85年前(1936)の10月17日は東京日々が「君が代」についてコラムを書いた日でもありました。



戻る
Copyright (c) 2005 Jazz & Live Johnny. ALL rights reserved.