盛岡のCafeJazz 開運橋のジョニー 照井顕(てるい けん)

Cafe Jazz 開運橋のジョニー
〒020-0026
盛岡市開運橋通5-9-4F
(開運橋際・MKビル)
TEL/FAX:019-656-8220
OPEN:(火・水)11:00~23:00

地図をクリックすると拡大します
幸遊記NO.556 「新沼節子の星と、こすもす」2021.9.12.盛岡タイムス
 夏の日の電話だった。「本を出したんです。23年前の改訂版ですけど」。大船渡市で「NPO法人さんりく・こすもす」を運営する新沼節子さん(65)からで、初版本のタイトル「星は星なりに」が浮かぶ。まもなくして届いた本には「星は星なりにーあれからー」(自費出版)。始まりは「こすもすの花を咲かせる会」で、当時大船渡市の気仙養護学校(現在は支援学校という)に通う、知的障害を持つ子供たちの親のサークル・代表だった彼女(当時は海外さん。震災後に再婚して新沼さんになった)。
 障害を持って生まれた彼女の娘(星子)さんの幸せを願い、自分が職員になって運営するしかないと思い立って、30年程前から始めた活動。障害のある人々が気兼ねなく過ごせる事業所。リサイクルショップの運営、菓子、漬物などの製造販売、パック詰め作業などの受託の他、清掃サービス等、5ケ所のグループホーム「こすもすの家」の開設など、多岐にわたるが、どんな人であっても「自分らしく輝いて生きたい」というその思いを出来るだけサポートする24時間体制。延べ60余名の利用者に対し35名の職員で取り組み残業無しを実践。そのための企業努力、やり方は、あまりほめられたものではないが、と自ら書いている。
数年前、とある所の重度障害者施設で起こった元職員による19人もの殺人事件で「障害者は不幸を運んでくる」と言った犯人の言葉が、彼女にとっては悔しく、いたたまれなかった。そのことから、自分は地元紙に「障害を持つ人は、幸せしか運んでこない」と書き、FM放送では、その思い続けて書いた言葉を口にすることが出来た!そうです。
 2012年「私のたった一言で、勇気を持つこともあれば、絶望することもある」。そんな言葉の重要さ大切さを思い、かつて、さんりく・こすもすの職員で障害者でもあった友人の詩人「横澤和司さんの作品にあふれる珠玉の“言葉”(綿密で優しくて、鋭い)を感じ取っていただければ」と、僕の書で刊行してくれた。その、かつし・詩、けん・書・写真、の「かつし」という小冊子(イーピックス発行)は、とても、ありがたく、今もって星は星なりに僕のお宝本になっていますが、彼女にとって星(星子さん)は彼女のお宝。なんせ、かつての銀河連邦さんりく共和国で生まれ育った星びとですからね。おめでとう!



戻る
Copyright (c) 2005 Jazz & Live Johnny. ALL rights reserved.