盛岡のCafeJazz 開運橋のジョニー 照井顕(てるい けん)

Cafe Jazz 開運橋のジョニー
〒020-0026
盛岡市開運橋通5-9-4F
(開運橋際・MKビル)
TEL/FAX:019-656-8220
OPEN:(火・水)11:00~23:00

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幸遊記NO.490 「鈴木宏延の妻・昌子の和紙桜」2020.6.8.盛岡タイムス
 4月20日自分の誕生日を迎えて以来、時々頭の中にパッと花が咲く。濃淡大小6片の花びらと9輪の花。窓際のテーブルにそっと置散らし、カメラのシャッターを切る。得も言われぬ陰影の美しさ、何という安らぎのとき。この和紙の花々を贈ってくれたのは鈴木昌子さん(盛岡市南青山在住)「新型コロナウイルスの為に少しは外出を控えております」との手紙と一緒に折りたたまれた花々が封筒の中から出て来た驚き、それを一輪ずつ開いていった時の感激が忘れられないのです。本当に有難うございましたございました。
 彼女のご主人だった故・鈴木宏延さん(2015年2月79歳)は、あの2011・3・11の東日本大震災まで陸前高田にあった「酔仙酒造」の社長・会長を長年務めた人。酔仙は当時東北最大級の酒造会社で、日本酒・酔仙をはじめ、焼酎・甲、乙、甲乙混合などの他、ブレスヂというブランデーなども造っていた。特にも8年貯蔵の米造り「古古」は正に絶品、あれ以上においしい焼酎には今だ出会えない程。それもそのはず清酒界初の珠玉の結晶として、成田空港国際線の免税店に並べられた国産焼酎の第一号!40度に調製する水以外添加物を用いない、モルト100%の純粋さで芳香と旨味が一体化した清酒会社ならではの極上の米焼酎でした。
被災直後には奥州市前沢の酒造会社「岩手銘醸」の及川順彦社長から一関市千厩の同社「玉の春工場」の施設や設備を提供され清酒「酔仙」を継続製造。その間に大船渡市に酔仙の新工場を再建した同社は岩手銘醸に対し恩返しとして焼酎造りの技術を提供。焼酎製造免許を取得した岩手銘醸は「清酒玉の春」の昭和初期ラベルを再現した「本格焼酎・玉の春」という新たな看板商品を発売したのは2015年の夏。
その夏の言葉で想い出すのは1985年の夏。当時の酔仙酒造の協力を得て同社の中庭で開催した「日本ジャズ祭・in・陸前高田」マーサ三宅やネイティブサンなど21グループ延々10時間半の真夏の祭典。‘89年1月陸前高田市民会館・エレキの神様こと寺内タケシのブルージーンズ結成25周年記念公演の共催。また’85年の開局から2010年まで、僕もDJを担当したFM岩手のジャズ番組「オールザットジャズ」の番組提供などお世話になりました。それはそうと震災前の酔仙酒造構内は陸前高田随一の「桜」の名所でした。



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