盛岡のCafeJazz 開運橋のジョニー 照井顕(てるい けん)

Cafe Jazz 開運橋のジョニー
〒020-0026
盛岡市開運橋通5-9-4F
(開運橋際・MKビル)
TEL/FAX:019-656-8220
OPEN:(火・水)11:00~23:00

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幸遊記NO.389 「春名道子の穐吉敏子ステージ衣装」2018.7.2.盛岡タイムス
 2000年4月1日、ワシントンDCの米国立ケネデイセンターでの穐吉敏子ピアノソロ。2003年10月17日、ニューヨークのカーネギー大ホールでの穐吉敏子ジャズオーケストラの解体(解散)コンサート。2006年3月31日、再度のケネデイセンターソロと3度アメリカへご一緒した兵庫県尼崎市の服飾デザイナーの春名道子さん(86)とは、東京などでの穐吉敏子さんのコンサートでも何回もお会いした仲。
 彼女は前回幸遊記に登場して頂いた穐吉さんの姉、折田美代子さんの親友で、彼女の着用服をずっと作ってきた方でもあることから、美代子さんがある時「あなたも春名さんに作ってもらったら」と穐吉さんに春名さんを引き合わせたところから、春名さんによる、穐吉敏子さんのステージ衣装作りが始まったという話を、僕は美代子さんから聞いた。
 春名道子さんの経営する尼崎市の「アトリエ・ミドー」には穐吉さんが仮縫いに店を訪れた時の写真なども残っており、それを見せられたら僕は実際に穐吉さんが立派なステージ等々に立つ時の、特別な、何種類ものステキな衣装を見てきたし、ホテルからタクシーで移動して会場の楽屋入りする時などは実際にその衣装を手に持ったりしてきたことがあることから、ほとんど見覚えのある衣装の数々の写真であった。実際それらは穐吉さんのコンサートが映されるTVなどでも必ず着ているし、衣装についてインタビューされたりしているのだから、春名さんの名前こそ出てこないけれど世界中の人々が彼女の創った衣装を見ていることになる。
 店の中には夏用の数多くの素敵な布地が沢山あって、その中から2~3引き出しマネキンにふわりと掛けてこうすればと、着衣に早替りの手腕に驚いていると、製図を使わない立体裁断なのだという。終戦後いち早くヨーロッパに渡った京都の藤川延子先生に学び、立体3次加工までを学びたいとフランスへ何度も足を運び、岩田屋百貨店で3年、阪急百貨店で10年デザイナーをやり独立。ランバン、ジバンシー、ミラ、ディオール、などなどのカラフルな生地棚を見渡しながらふと、僕にもらしたことばは「ほんとに店で寝起きしたいと思うのよ。美しい生地に囲まれている時が最高に幸せなの、、、、、」そう言って笑った顔の瞳はまるで未来をみつめる少女のように輝いていた。



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