盛岡のCafeJazz 開運橋のジョニー 照井顕(てるい けん)

Cafe Jazz 開運橋のジョニー
〒020-0026
盛岡市開運橋通5-9-4F
(開運橋際・MKビル)
TEL/FAX:019-656-8220
OPEN:(火・水)11:00~23:00

地図をクリックすると拡大します
幸遊記NO.323 「早坂澄子のやる気根気の大切さ」2017.3.20.盛岡タイムス
 この原稿の元は紙と鉛筆、以前はコクヨを使っていたが、最近は年令にふさわしく
?オキナの原稿用紙。文字は年々書き進む速度が落ちるし消す数が多くなり、時間だけが過ぎてゆく。その消しゴムと鉛筆で忘れられない一編の詩がある。「えんぴつ、私の口よりも心の中を正確に表現する、コンピューター。 消しゴム、まちがいだらけの汚い文字を
白紙にもどす、魔力。日記、私の短い生果てるとも永遠に存在する、宇宙。 えんぴつ、消しゴム、日記、ひととき心をつづる私の友達」早坂澄子さん(60)が独身時代に「青磁」のペンネームで書いたファーストポエムである。
 彼女は今、都内で看護士をしながら、趣味?の組紐(くみひも)に取り組んでいる。何百本もの様々な用途の美しい作品の数々には、見事という他はないのだが、どうやら、そのきっかけとなったのは彼女が子育てをしている時に、父が怒りながら言った「箸を上手に使う!紐を結ぶ!は日本の文化だ!それをちゃんと子供に伝えないでどうするんだ!」だった様子。
 高校を卒業する頃,自立出来る職業は何かと考えた末、縫い子になろうかとも思ったらしいのだが、おじいさんの弟が入院し、おじいさんに連れて行かれた病院で嗅いだ消毒液の臭いが自分の感にふれ、看護婦になろうと3つの看護学校を受け浦安で学んでの看護士生活。子供達が自立して上京したことから、自分も宮城から上京。東京で看護士生活を始めた時に気になりだしたのが、お茶と組紐だった。
 そのどちらも結局のところ歴史を勉強しなければならないことに気がつく!。その組紐の文化をさかのぼれば、何と世界遺産の平泉藤原三代の秀衡公御棺(おひつぎ)の中にたどりつくという。その「秀衡公の組紐」は黄、赤、白、縹(はなだ)、紫の五色の絹糸で組まれ、その色彩と紋様の美しさ、出来栄えの見事さ、精緻な構造などから、日本組紐の最高傑作であるとされ、重要文化財となって「中尊寺組」と呼ばれる。その組紐を模して現在によみがえさせたのは東京の「有職組紐道明(ゆうそくくみひもどうめょう)」の故・山岡一晴氏の考案によるもので、その組紐は最近まで中尊寺の秀衡公の木像の胸を飾っていたのよ!と誇らしげに、今160本の糸とコマを使い紐を組んでいた。



戻る
Copyright (c) 2005 Jazz & Live Johnny. ALL rights reserved.