盛岡のCafeJazz 開運橋のジョニー 照井顕(てるい けん)

Cafe Jazz 開運橋のジョニー
〒020-0026
盛岡市開運橋通5-9-4F
(開運橋際・MKビル)
TEL/FAX:019-656-8220
OPEN:(火・水)11:00~23:00

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幸遊記NO.449 「文学のまち・金沢さんぽ思歩」2019.8.26.盛岡タイムス
 金沢の街へ僕を招待してくれたA氏はジャズファンであり、文学ファンである。2013年勉誠出版発行「東北近代文学事典」(日本文学会東北支部が5年の歳月をかけ編集、234人が執筆した、東北関連の作家800余名の人名事典)が発売になった時、A氏は開運橋のジョニーでその本を手に取り「人名事典というものを1冊手元に置きたいと思っていたが、ジョニー(照井顕)が載っているこれにする!」と言って僕を見つめた時の真顔が浮かぶ!。
 あれから6年、あと1年!と、彼が文学のまちといわれる金沢で仕事をしながら、休日には自転車に乗って金沢をくまなく散策し、文学と現在の音楽ジャズを体験学習して楽しんでいる様子なのだ。金沢の三大文豪といわれる泉鏡花(1873~1939)徳田秋聲(1872~1943)室生犀星(1889~1962)そして金沢と縁故の作家・芥川龍之介、五木寛之、井上靖、加藤楸邨(しゅうそん)、曽野綾子、高橋治、竹久夢二、中野重治、中原中也、古井由吉、三島由紀夫、森山啓、与謝野晶子、吉田健一、等々豪腕の作家たちの舞台となった金沢を彼に案内されながら市内を歩き回れば「歌手というものはバカですよ!バカじゃないと唄えない」と言った浅川マキのことば。「おしみなく奪う種類のものでなく、おしみなく与える種類のものジャズ」と五木寛之小説の一節を彼・A氏背中に見る想い。真夏日の犀川べりを大橋から桜橋まで歩き寺町へのダブル坂というW字の様な石段を登り下り楽しめば、曽野綾子も戦争末期から戦後の一時期にかけてここに疎開した時、この坂を登り下りしたのだろうな、などと桜橋へ下り、橋を渡りながら下流の大橋見れば「川の岸辺にかげろうゆれる、流れる雲よ空の青さよ犀星の詩をうつす犀川」と金沢望郷歌・五木寛之作詞が頭に浮かぶ。そういえば五木氏は九州出身で姓は松延。夫人は金沢出身で岡。じゃあ五木は子守唄?と連鎖するが、実は奥様の母縁者姓五木を継ぎ金沢で新婚生活を始めたことからの名前の様。
 それはともかく、彼のエッセー「風に吹かれて北陸路」(1998年3~4月)には「金沢には犀川と浅野川という二つの川が流れています。二つの川が流れている街は本当にすばらしいし、めったにないのです。中津川と北上川が流れる盛岡がそうです。中津川系と北上川系カルチャーがあり宮沢賢治と石川啄木の世界だと、僕は勝手に決めています」だった。さあ僕も金沢から盛岡に帰らなきゃ!ありがとうAさん、女房への手土産までも!



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