盛岡のCafeJazz 開運橋のジョニー 照井顕(てるい けん)

Cafe Jazz 開運橋のジョニー
〒020-0026
盛岡市開運橋通5-9-4F
(開運橋際・MKビル)
TEL/FAX:019-656-8220
OPEN:14:00~24:00

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幸遊記NO.21  「小畑倉治のこれくしょん」2011.5.30.盛岡タイムス

 本日2011年5月30日・77才の誕生日を迎えた小畑倉治さんは、紫波町高水寺の国道4号線のJA古館支所交差点を西へ100メートル程入ったところにある喫茶店「これくしょん」のマスターである。
 僕がこの店を知って通うようになって9年目になるが、この店は盛岡から紫波に移ってから19年になるという。「昭和20年代、盛岡の柳新道に出来た名曲喫茶“田園”から始まり“ボア”“文化”“ウイーン”といった店を一人黙って、ぐるぐると聴きに歩いたものでした」という小畑さん。
 4年前から店内の壁を、ギャラリーとして開放。書・写真・絵画・手芸・切手・などなどの展示を約1ヶ月という長期間展示してくれることから、いろんな方面の方たちが店を訪れる様になったが、初めて来た方たちが一様にビックリするのは、もうほとんどの喫茶店から姿を消した、アルコールランプサイフォンで珈琲をいれてくれること。LPレコードでクラシック中心の音楽を聴かせてくれること。そう、昔の喫茶店は,皆こうだったと、すっかり忘れ去ってしまっている記憶を呼び戻してくれるのだ。夏ともなると“かき氷”さえも出す。
 ドイツの通俗音楽作曲家といわれたブルック・ミュラーの「天使のささやき」に魅せられてしまったのがレコード収集の始まりだったというが、ある時SP・EP・LPの何百という数のいやし系レコードを全部捨て去った。その絶望から彼を、救ってくれたのは同悲の音楽・マーラーの「第一交響曲」だった。悲しみの渕から、自分を甦えさせる力を与えてくれたマーラーが生涯に書いた11の交響曲を聴き、特にも9番4楽章の「アダージョ」からはいやしとは違う、安らぎの境地を見出すことが出来たのだという。
 かつて中学の美術の先生だった小畑さんは何十年振りかに、鉛筆をにぎり、店の近くの城山公園に通い、そこにいる今年の干支(兎)の絵を描き「半年間のいきものがたり」という素描画展を「これくしょん」で昨年12月に開いた。一度引いた線は決して消さないで描いたという兎は美しく、そして優しかった。




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